『怪盗クイーンはサーカスがお好き』を見たよ

『怪盗クイーンはサーカスがお好き』がdアニメストアで配信されていたので、これ幸いとばかりに見てきたよ。

miragequeen.jp

ちなみに原作は既読。当時はまっていた夢水清志郎シリーズの流れ(スピンオフだったかな)で、初版が刊行されたときに読んだ。たぶん。

というわけで今回はその感想をつらつら書き留めておく。前回の記事の反省をかねて、今回はあまり気取らない文体にするよう心がけました。ちなみにネタバレ必至。

原作の雰囲気をうまく再現していた

全体的に、原作の雰囲気をよく再現していたと思う。キャラデなんて原作から出てきたようだったし、クイーンとジョーカーの若干かみ合わないようでかみ合っているやりとりとか、上越警部とジョーカー扮する岩清水刑事とのやりとりとか、伊藤さんとか、岩清水刑事がラーメンを食べるシーンとか、ジョーカーがライオンを撃退するシーンとか、「原作でこんなシーンあったな~」という感じで、非常になつかしくて良かった。ほかにも亜衣真衣美衣+教授とか倉木博士がちょい役で出てきたのがうれしかった。夢水清志郎、怪盗クイーンの両方の要素を頑張って満遍なくさらおうとしてくれたという印象だ。

作中の小物を当世風にアップデートしていたのもまたおもしろかった。そうだよな、今はスマホの時代だし、何かあればSNSで拡散だもの(そういえば最近の法月綸太郎とかメルカトル鮎スマホタブレットを使っていたような……)。

ちょっとびっくりしたのが、本シリーズではクイーンが中途半端に覚えたことわざを言って、それにジョーカーが「東洋の神秘ですね」と神妙な面持ちで返すシーンがあるんだけど、それをなんとか映像化しようとしていたところ。原作では人工知能のRDだけ出自的に正しいことわざと意味を知っているので内心(人工知能が内心?)苦笑するんだけど、それは語り手の説明だからモノローグなしだと表現できない。ではどうしたかというと、RDがことわざの意味を検索するシーンを入れていた。これのおかげで、原作をそのまま再現することはできないにしても、クイーンとジョーカーの間のちぐはぐさ、そして作中人物と読者とのちぐはぐさが表現できたわけだ。このアレンジはグッド。

あとキャスティングもなかなか良い。とりわけクイーン、ジョーカー、RDあたりは声の印象がぴったり。パーペキ(古)。

ちょっと気になったところ

キャラデが原作準拠であるぶん、ちょっとイモくさかったかな。まあ、動くシーンが多い作品じゃないからこれでも問題ないとは思うし、何より原作ファンしか見ないだろうからこれでよかったのかもしれないけど、ただもう少しキレのある感じにしてもよかった気もする。個人の好みだけど。

あとは、クイーンの人が本職じゃなかったからか若干たどたどしかったのが気になった。こういう感じならサイガーさんとかも合っていそうだとは思う。『優雅な休暇』もアニメ化するらしいので、今後の躍進に期待かな?

とはいえ

気になるところは多少あったけれど、(元)原作ファンからしても良い映像化だったと思う。今も追いかけている人からしたらもう感涙ものだったんじゃないか? 言い過ぎか? 

個人的には動くシルバーキャット瞳が見られただけで満足した感がある。怪盗クイーン、夢水清志郎両シリーズの女性キャラだと筆頭級に好きだったのでね。そういえば冥美も好きだったよ(趣味がバレる……)。男性はもちろん教授。

で、動くクイーンを見ているうちに原作をまた読みたくなってきた。今度買い直そうと思ったあたりで今回の記事はおしまい!

余談

この記事は以下のアルバムを聴きながら書いた。

songwhip.com

songwhip.com

songwhip.com

Black Market Brassはアフロファンクバンドらしい。黒っぽいグルーヴと良い具合のサイケが入り混じっていて気持ち良い。

Paavoharjuはフィンランドの音楽グループだそうな。女性ボーカルメインの幽玄的な音像がなんだかもうすごい。アシッドフォーク? アンビエント

Chrismanはなんか最近流行っているアフリカのダンスミュージック。詳しく解説した記事があるのでそちらを見てください。

うん、どうでもいいね。今度こそおしまい。