ふとdアニメストアのお知らせを見たら『おねがい☆ティーチャー』『おねがい☆ツインズ』(以下、順におねティー、おねツイ)が大晦日に配信終了するとのことで、年末の繁忙期を抜けたこともあり、急いで通して見た。
おねティー、おねツイともにKOTOKOが主題歌に加わっていたこともあって歌だけは知っていたのだけど、ちゃんと見たのは初めてだった。というわけで、簡単な感想を残しておく。
おねティー
SFボーイ・ミーツ・ガール(ガール?)ラブコメ。
くっついてから始まるラブコメって当時としては珍しい気がする。押しかけラブコメはよくあった記憶だけど……。まあストーリーは普通というか、当時のアニメって感じだな。2000年代初頭のアニメによくある展開とノリ。オタクならわかるだろう。
キャラクターの話をすると、まずもって主人公の桂くんが身勝手すぎるんだ。作品のテーマでもあるとはいえ、常に自分のことばかりで、周りの恋愛対象からどう思われているか肝心なところで配慮が足りない。それでも彼に惹かれる人が多いのはなんとも言えないね。実際作中で美少年だと言われているから、ぶっちゃけみんな見た目なのだろうか。身も蓋もないな。
そんな身勝手で、基本的に自分のことばかり考える桂くんに振り回されているみずほ先生と、圧倒的当て馬ムーブばかり取らされる小石ちゃんが冗談抜きにかわいそうだった。振られるまでの小石はすごく健気でかわいいけど、そらみずほ先生には勝てないよな。でもみずほ先生が桂くんにさんざん泣かされ傷ついているのを見ると、小石の恋は実らなくてよかったんじゃないか? いやなんてことを言うんだ。
みずほ先生はみずほ先生で、桂くんにいつも振り回され、傷ついているにもかかわらず一途でずっと桂くんだけを見て桂くんのことを思い続けているあたりは、なんというか(当時の)男の理想を詰め込んだという印象だな。ギリシャにピグマリオンってあるけど、まさしくそういう感じ。バーナード・ショーじゃないやつね。
ほかのキャラクターに関して言うと、正直跨が浮いているよね。少なくともおねティーの時点ではあいついらないよね。キャラ薄いし。
でも、そういう気になったことを差し引いても音楽と主題歌がすごく良い。うお~I'veサウンド最高。OPのShooting Starなんて、今の目線で見ても十分に良い曲と歌詞じゃない? 折戸伸治らしい曲と言えば、そうなんだけど。
キャストも今見ると豪華だよ。まず主演が保志総一朗に井上喜久子に川澄綾子に岩田光央に大原さやかに田村ゆかりに……って夢の布陣にも程がある。井上喜久子は当時でさえ大物だったんじゃないかとは思うが。あと杉田智和が超脇役だったり、まりえが金朋だったりするし、ほかもすごい。
極め付けはキャラデが合田浩章。もうこれだけでご飯何杯もいける。最高です。
おねツイ
ある日突然、あなたに2人もの妹ができたらどうしますか?
(違
DNA鑑定したほうが早いとかいうツッコミは無粋。こっちもストーリーは2000年代初頭のアニメって感じだったけど、主人公の麻郁がずっと良いやつでだいぶまともな気分で見ることができた。ちなみに深衣奈と華恋のどちらが妹でどちらが他人かということについては、片方が明らかにヒロインムーブできていないので結構わかりやすい。みずほ先生も幸せそうで何よりです。
キャスト、音楽、キャラデに関してはほぼ同じだから言うことはない。良い。「せーつなさー!」
言うとすれば別の部分、性表現だ。今放映すると大問題になりかねないものばかりでちょっとヒヤヒヤした。LGBTQの人たちから怒られる!
ぶっ続けで視聴した感想
このころは自分が子供時代を過ごしたこともあってか、非常に親近感がある。だからこういうアニメをたまに見ると、粗は結構あるけど当時を思い出してなつかしい気持ちになる。そのぶん過ぎ去った時間や、今の自分の年齢について考えてしまうけどね。